「株式公開準備を始めるにあたって」の主要考慮事項メモ
１． Why株式公開の目的を明確化すること⇒目的共有による経営陣・社内外の動機付け必須、株式公開にはメリットとデメリットがあり経営者及び所有者・並びに利害関係者に於ける確固たる合意形成が必要
⇒次々と襲い掛かるハードルを乗り越える突破力の源泉、上場審査厳格化傾向あり、東京証券取引所は上場合格させた企業の不祥事発生が多く政府・行政・経済界・マスコミ等からの痛烈な非難に晒されており年間１００社程度に抑制する方針保有
① （メリット例）ブランド形成による人材採用の改善・営業力強化、信用力強化による銀行等借入の改善、株式発行による資金調達等
② （デメリット例）公開準備期間に多大な費用が必要（取引所審査ﾌｨｰ､幹事證券会社ﾌｨｰ､監査法人ﾌｨｰ、印刷会社費用､内部管理体制構築運用費､外注費*1、準備期間に於ける社内組織変更及びM＆A等の凍結圧力、通常以上の行儀良さ・居住まい正しさが要求される、創業者オーナー経営者の人格が上場企業トップに相応しいことが絶対条件でありときには不快な身体検査や詰問もありますので身綺麗にする必要
２． Who’s, Where’s, and What’s transformation個人企業・同族企業・非公開企業等より公開企業へ⇒会社が自分の持ち物から他人の持ち物になる
意識の抜本変革例
① 全ての子会社・関係会社の存在理由・役職員のなかの家族・親族の理由が厳格に求められる
② 大幅な権限移譲が強制されるため全てのルールの文書化：体系化され維持整備された社内規程体系に沿った事業運営・業務遂行・作業実施の記録保管
３． When3-4年間で、直前前期/y-2・直前期/y-1・申請期/y・上場審査局面へ進捗移行、但し上場出口戦略は許されない、上場後の株価維持向上責任が厳重に求められる
４． How
各要件の外観性/appearance整備を行う、外観性棄損要因を排除し外部に対して当社の正当性・有効性を説明し立証すること
① 「資産保全態勢」投資家から預託された資金を最大化する義務が発生、とりわけ資産保全態勢の有効性立証が絶対必要条件、更に透明性・成長性確保が十分条件、資産・資金の不適切不正な社外流出は論外
② 「成長戦略」が厳しく問われるため基準値以上の業績拡大が求められる、それに応えられる営業体制構築が必須、それらを文書化しﾌﾟﾚｾﾞﾝする能力
③ 「適時開示態勢/disclosure」
（イ） 月次決算・四半期決算・期末決算態勢⇒経理業務プロセス改善⇒各現場からの正確な情報流に基づく安定した経理プロセス運用が適時開示態勢の基本⇒経理人員の十分性確保・経理責任者設置
（ロ） 財務報告の信頼性を自ら立証するために監査保証を会計監査人（監査法人）より獲得、なお会計監査人は金融商品取引法の定めにより内部統制報告書監査を合わせて行う
④ 「コンプライアンス態勢」法令遵守（外部コンプライアンス）、社内規程遵守（内部コンプライアンス）
⑤ 「ガバナンス態勢」機関例：取締役会設置、監査役会設置、内部監査部門設置、CFO設置等⇒意志決定制度（取締役会決議、稟議決裁制度、申請承認制度等）
⑥ 「内部管理態勢」が永続的に求められる⇒管理本部長設置、管理部門管掌役員設置、最低限必要な法務部長・IT部長・経理部長・人事部長等の整備
⑦ 「ITガバナンス態勢」ITシステム及びITインフラや情報セキュリティの強化が求められる⇒会計監査及び内部統制報告制度に於けるIT全般内部統制（ITGC）等有効性立証責任
⑧ 「リスク管理態勢/risk management」事業リスク及び財務報告信頼性リスクに対する法令準拠が強制される（例：内部統制報告制度・内部通報制度・賞罰制度等）
⑨ 「重大リスク/significant risk」労務リスクの整理が求められる（例：過去未払残業代の完全精算実施等、将来の再発防止有効性立証責任）、他に法令違反があれば全て完全に対応完了であること
⑩ 「推進力/PMO」株式公開準備を主導する事務局設置⇒事務局が、IPO準備作業進捗管理・対外対内折衝・有価証券報告書執筆編集作業進捗管理・資本政策立案等立案実現を行う
⑪ 「選択と集中/priority」２５００個程度の作業項目を認識し申請期に想定されるトレンド予想に従った重点項目抽出が必要
*1)IPO準備会社外注費を狙う悪質業者への対応力・目利き力⇒血に飢えたハイエナの大群が襲来します、彼らはもっともらしい顔で高額費用をもぎとりゴミ同然のアウトプットしか残しません、そして責任も取りません
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≪最適解≫
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